閉店したはずの駄菓子屋に、まだ少しだけ開いたシャッター。
『僕が死ぬだけの百物語』12話「だがしや」は、万引きによって追い詰められた店主と、魔が差してしまった少年を描くヒトコワ系怪談です。
正直に謝れば許されるのか。
それとも、もう取り返しはつかないのか。
この記事では【僕が死ぬだけの百物語】12話のネタバレあらすじと感想・考察を紹介します。
【僕が死ぬだけの百物語】12話のネタバレ!

まず最初に【僕が死ぬだけの百物語】12話のネタバレをご紹介します。
各話のまとめと前回までのネタバレは次の記事をご覧ください。
プロローグ
ユウマくんは勉強机に向かい、真面目に勉強を進めていました。
一息ついたところで、12個目の話を始めます。
第12話 だがしや
とある駄菓子屋は店主の体調不良のため、閉店することになりました。
少年は駄菓子屋のおじさんのことが心配していましたが、友人たちは駄菓子屋が開いていないならと、それぞれ帰っていきます。
しかし少年は駄菓子屋のシャッターが少しだけ開いていることに気が付き、周囲を確認した後に閉店した駄菓子屋に入りました。
駄菓子屋の中はたくさんのお菓子が並んでいて、廃棄するくらいならと1つのお菓子を鞄に忍ばせます。
次の瞬間、少し開いていたシャッターが閉まってしまい、少年は焦って開けようとしますが店主がやってきて、急いで身を隠しました。
店主と少年
店主は少年を見つけるとレジに腰掛けて、少年にも椅子を出します。
店主は少年のことを覚えていて、小さい頃から通っていたことを知っていました。
少年のような子が愛着を持ってお店に通ってくれたことをとても嬉しく感じていたとお礼を言われます。
閉店の本当の理由
少年は謙遜し、お店が続けられないくらい体調がよくないのか聞くと、店主は閉店の本当の理由を教えてくれました。
本当の閉店理由は万引きによるもので、生活がままならなくなるほどの被害を受けていたようです。
店主は子供たちの居場所として駄菓子屋を営んでいて、それが続けられなくなった憤りから、大きな声を出し机を叩きます。
万引き犯への報復
店主は精神的にもかなり追い詰められていたようで、悲しくて夜も眠れずなんて酷いことをするんだと言い、万引きをするような子供をどうにかして捕まえられないかと考えていたようです。
さらに店主はもはや正気を失いかけており、釘やガラス、虫の死骸を混ぜた菓子を食べさせたいとまで口にしていました。
そして二度とお菓子を食べられないように、口と腹にドライバーで穴を開けようなどと述べました。
そして少年も何かしらないかと言いますが、少年は目を伏せてわからないと返しました。
3分の1
店主は少年に変なことを聞いたと詫びを入れ、3個入りのガムをとりだし、1つすっぱいガムがあるので、当たらなければお店のお菓子を好きなだけ持って帰っていいと言います。
狂気じみた勢いで店主は少年にガムを食べさせ、少年はすっぱいガムに当たったと言いました。
店主は肩を落とし少年は正直者だと言い、ドアから帰っていいと言い、その目には涙が流れています。
少年はこの空間から解放されるために出口に向かいます。
正直者
少年は立ち止まり店主に謝罪しました。
カバンの中のお菓子を少しとってしまったと言い、魔が刺したことをなんども謝ります。
店主は立ち上がり、正直に言ってくれたことに感謝を伝え、同時に悲しいと言いドアに鍵をかけました。
その手には電動ドライバーが握られていて、こんなことをしないといけないと電動ドライバーのスイッチを入れます。
そして万引犯には何をするか伝えたと言い、少年に電動ドライバーの先を向けました。
駄菓子屋の外では電動ドライバーが何かに当たる音が響き、12個目の話が終わります。
エピローグ
12個目の話を語り終えたユウマくんは宿題の続きを進めます。
どうやら漢字テストの予習だったようで、全問正解し、やっと寝れると安堵し12話目が終わりました。
【僕が死ぬだけの百物語】12話の感想や考察

ここからは【僕が死ぬだけの百物語】12話の感想や考察になります。
ヒトコワ系怪談
今回の怖い話は幽霊や怪異などが登場しない、ヒトコワ系怪談でした。
子供達のために営業し、居場所や夢を与えていた駄菓子屋が、子供たちによってなくなってしまい、絶望した店主が追い詰められていた様子が印象的です。
少年は普段は善良な少年だったようで、店主が覚えているくらい長い間通っていたようですが、目の前の衝動で万引きしてしまい、最後はどうなったのかわかりません。
万引きという社会問題と、居場所を奪われた店主、正直者な少年というヒトコワ怪談ではありますが、救われないお話でした。
万引きは犯罪です
今回題材になった万引きですが、これは犯罪行為で、かなり重いテーマだと思います。
窃盗罪と言われ、小売店などはかなりの死活問題のようで、実際に万引き被害で閉店する店舗も少なくないようです。
最近では高齢者が検挙される割合が高くなっているそうですが、青少年の万引きもなくなったわけではなありません。
社会問題をテーマにした怪談でもあるので、考えさせられる話ですね。
正直ものが損をする話?
少年の明暗をわけた行動は今回いくつか見られました。
廃業した駄菓子屋に忍び込むことから始まり、正直にすっぱいガムを食べたことを報告しています。
さらには店主から万引犯にはどのような仕打ちが行われるかも聞いていて、お菓子を盗んだことを申告していました。
衝動的に入ってしまい、お菓子を盗ってしまいましたが、その後にはことの重大さを気が付き、謝罪できる心の清さも持っています。
しかし最後の終わり方としてはバッドエンドに見えたため、正直者なのは美徳ですが、必ずしも長所とは言えないのかもしれません。
余韻のある終わり方
最後に気になったのはこのお話の終わり方です。
電動ドライバーが少年に向かい、次のシーンでは駄菓子屋の外からの光景が映し出され、ドライバーが何かを削るような音が聞こえました。
一見すると店主からの制裁を受けている音にも聞こえますし、もしかしたら店主は思い留まり、壁などにドライバーを突き刺して、少年に2度としないように、諭しているのかも知れません。
読者に委ねるような終わり方でしたが、あなたはどう感じますか?
もしまだ未読の方は実際に作品を読んでみて、ぜひこの余韻を味わってみてください。
この記事のまとめ

以上、【僕が死ぬだけの百物語】12話のネタバレと感想!閉店した駄菓子屋で起きた恐怖という記事でした。
今回の記事をまとめると次のとおりです。
- 今回はヒトコワ系怪談
- 閉店理由は万引き被害
- 店主は精神的に追い詰められていた
- 少年は正直に謝罪した
- 最後の結末は読者に委ねられている
怖さだけでなく、万引きという社会問題や、正直であることの危うさも残る一話でした。

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