『ダークギャザリング』84話では、巫女の霊を倒した救世権現と太歳星君による、神と人の極致ともいえる戦いが繰り広げられます。
さらに夜宵の兄弟子を名乗る結界術専門の陰陽師・九折祐平が登場。全滅寸前にまで追い込まれた夜宵たちの戦い方に、厳しい言葉を投げかけました。
半分しか封印が解けていなかった救世権現の実力や、夜宵が用意していた新たな「剛の形代」など、今後につながりそうな要素も明らかになります。
今回は『ダークギャザリング』84話のネタバレを紹介しながら、救世権現の実力や九折祐平の能力、D堂跡での戦いが夜宵たちに残した課題について考察します。
【ダークギャザリング】84話のネタバレ

まずはじめに『ダークギャザリング』84話のネタバレをご紹介します。
夜宵たちが霊能力者の霊を倒したのと同時刻。
D堂跡を敷地の外から見つめる人影がありました。
その人物はD堂跡に現れた巨大なエネルギーと、2つの怨念を知覚します。
何かを察知した人物は、急ぐようにD堂跡の敷地へ入っていきました。
神様の助力
救世権現が巫女の霊を倒しましたが、まだ救世権現自身を再封印するという重要な仕事が残っています。
救世権現は迷うことなく夜宵へ斬撃を繰り出しますが、その攻撃は何者かによって阻まれました。
夜宵を守ったのは、カバンの中に潜んでいた太歳星君です。
霊地から力の供給を受け、魂の座をいじられた愛依や、剥き出しの霊となった螢多朗の様子を見た太歳星君は、どこか気分が良さそうです。
さらに太歳星君は、詠子に入っていた愛依の魂の座を抜き取り、本来の愛依の体へ戻します。
そして次に興味を向けたのは救世権現でした。
こうして救世権現と太歳星君の戦いが始まります。
神と人の極致の攻防
救世権現の逆速の一撃をかわす太歳星君。
どうやら予言視によって救世権現の神速の攻撃を見切っているようで、夜宵を守りながら戦闘を続けます。
一方、救世権現の攻撃は螢多朗や詠子には向けられていません。
その様子から、夜宵たちは他にも術士がいることに気づきます。
そこへ現れたのは、夜宵も知らない人物でした。
彼は戍法師葵の弟子であり、結界術を専門とする陰陽師だと名乗ります。
さらに夜宵を妹弟子だと話したことで戍法師葵の関係者だと判明しますが、夜宵は露骨に嫌そうな表情を見せました。
夜宵は彼に急かされ、救世権現の再封印を開始。
その間にも救世権現は太歳星君へ襲いかかり、まずは自分を見ることのできる者から排除するつもりのようです。
救世権現は太歳星君について、動きが遅く攻めも単調だと評価。
対する太歳星君は、救世権現について多彩な攻めを持ち、殴り合いの強さでは鬼軍曹を凌駕すると評価しました。
太歳星君は消滅の凶星を1つ使って攻撃しますが、それすら救世権現にかわされます。
さらに逆速の斬撃によって急所である喉を狙われますが、強化術と防御術によって防御。
続く上段からの一閃を腕で受け止めると、足が地面にめり込むほどの激しい力のぶつかり合いとなりました。
そして両者が拮抗する中、夜宵による救世権現の再封印が完了します。
次は全力で
太歳星君は救世権現の膂力を高く評価し、次に戦うときはお互いに全力で戦おうと告げます。
そこで夜宵は、太歳星君が救世権現の状態に気づいていたことを知りました。
今回の救世権現は、半分封印された状態で戦っていたのです。
回復中とはいえ神様を相手に、完全な状態ではない救世権現がここまでの戦いを見せたことになります。
太歳星君は満足したのか、再び休眠に入りました。
今回、太歳星君が素手を中心に戦い、消滅の凶星も1つしか使わなかったのは、夜宵の戦力の損耗や愛依への負担を減らすためだったのかもしれません。
しかし今はそれを考えている場合ではありません。
夜宵たちは巫女の霊の封印を急ぎます。
辛勝を振り返る
夜宵は今回の霊をBランクと評価していました。
しかし実際には知略や謀略を駆使し、夜宵たちを全滅寸前まで追い込んだ恐るべき霊でした。
今回の勝利も、最初から夜宵の狙い通りに進んだわけではありません。
運にも助けられた苦しい結果に、夜宵は苦虫を噛み潰したような表情を浮かべます。
兄弟子を名乗る男は、なぜ仲間を先に助けないのかと夜宵に尋ねます。
しかし夜宵は、巫女の霊が再び動き出せば次も勝てるとは限らないため、この順番は必須だったと返しました。
巫女の霊を封印した夜宵は、ようやく仲間たちの救助へ動き出します。
霊の獲得と仲間への介助
愛依は太歳星君によって回復させられ、詠子も魂の座が抜けたことで、じきに目を覚ますはずです。
問題は螢多朗でした。
螢多朗の魂の座を見つけて体へ戻す必要があるため、巫女の霊が持っていた魂の座の中から螢多朗のものを探します。
すると兄弟子は、一発で螢多朗の魂の座を発見。
夜宵も振り子占いを使って正誤を確認し、愛依が持っていた視肉を拝借します。
魂の座を体へ戻し、霊体も元あった場所へ戻して視肉で回復させると、螢多朗は目を覚ましました。
そして目の前にいる見知らぬ男の存在に気づきます。
兄弟子の名前は九折祐平
ここで兄弟子はようやく名前を名乗ります。
彼の名前は、戍法師門下で結界術を専門とする陰陽師・九折祐平(つづら ゆうへい)。
そして自分は夜宵の兄弟子だと自己紹介します。
螢多朗は夜宵に確認しますが、夜宵はすぐさま否定。
それでも螢多朗は助けてもらったことに礼を述べ、九折祐平も自慢げに応じますが、夜宵はそれが気に入らない様子です。
やがて詠子と愛依も目を覚まします。
九折祐平は夜宵に、自分を兄弟子ではないと言ったことを確認すると、夜宵の頭にゲンコツをお見舞いしました。
さらに複数の負傷者を出している未熟な者が偉そうに言える立場なのかと指摘。
すると夜宵もすぐさま反撃し、2人は殴り合いを始めます。
しかし九折祐平が問題視していたのは、今回の夜宵の戦い方そのものでした。
夜宵がブチギレ
夜宵は異界駅で愛依が取り返しのつかない状況になりかけたことや、過去に3人で連携したことで生き残れたことを思い出します。
さらに以前、螢多朗と詠子を必ず守ると誓ったことも回想していました。
しかしD堂跡での結果は、全員が戦線離脱するほどの危険な状況です。
夜宵は歯を食いしばると、九折祐平へ右ストレートを叩き込みました。
そのままマウントポジションを取り、殴りながら反論します。
なんとかできる算段も奥の手も残しており、実際に巫女の霊を倒すことができたと主張しました。
螢多朗が止めに入る中、九折祐平は自分自身も命の危険があり、逃げるという選択肢もあったことを伝えます。
それに対して夜宵は、逃げればよかったと返しました。
しかし九折祐平にとって、曲がりなりにも妹弟子である夜宵は身内です。
身内を見捨てることなどあり得ないと返し、再び螢多朗が2人の間に入ります。
螢多朗の大人の対応
螢多朗は、自分たちが夜宵に多くのものを背負わせてしまったことを謝ります。
そして九折祐平からの助言についても受け止める姿勢を見せ、ここで手打ちにしてほしいと頭を下げました。
九折祐平はそんな螢多朗の芯の通った姿を認めます。
自分は嫌味を言いに来たわけではなく、できもしないことをすべて背負うべきではないと夜宵に忠告。
そして霊能力が使えないからこそ、他人を頼るべきだと伝えます。
さらに今後は絶対に外野に巻き添えを出させないと宣言し、これからは一緒に行動することを伝えて握手を求めました。
夜宵はまだ受け入れられないようで、その手を弾いてしまいます。
代わりに螢多朗が、後で詳しく話を聞かせてほしいと申し出ました。
夜宵の奥の手「剛の形代」とは?
九折祐平は、先ほど夜宵が口にしていた奥の手の形代について尋ねます。
しかし夜宵は相変わらず答えようとしません。
そこで螢多朗が代わりに聞き出すと、夜宵は鉄で作られた形代を見せました。
無限修復人形を「柔の形代」とするなら、こちらは「剛の形代」。
強力な攻撃にも数発は耐えられるように構想しており、その間に相手を封印する算段だったようです。
詠子と愛依もその発想に感心。
螢多朗は、夜宵がいつもみんなのことを考えてくれていることに感謝を伝えます。
こうしてD堂跡での長い戦いは幕を下ろしました。
螢多朗の回想
魂の座を抜かれていた間の記憶は、詠子と愛依には残っていないようです。
2人にとっては、寝て起きたらすべてが終わっていたような状態でした。
一方、螢多朗には夜宵に助けられたことが朧げながら残っています。
そして目を覚ました後も、普段の夜宵からは想像できないほどの絶叫が頭の中に響いていました。
螢多朗自身も今回の戦いで、自分が力になれなかったことや反省すべき点に苦い思いを抱きます。
D堂跡での戦いは勝利に終わったものの、夜宵だけでなく螢多朗にも大きな課題を残し、『ダークギャザリング』84話は幕を閉じます。
【ダークギャザリング】84話の感想

ここからは『ダークギャザリング』84話の感想や考察を書いていきます。
救世権現は実力の半分も出していない?
今回の戦いで驚かされたのが、救世権現が完全な状態ではなかったことです。
夜宵による封印は半分しか解けておらず、救世権現はその状態で巫女の霊を倒し、さらに太歳星君とも渡り合いました。
特に印象的だったのが、その膂力を太歳星君からも評価されていたことです。
太歳星君は回復中だったとはいえ、これまで作中でも圧倒的な強さを見せてきた存在です。
そんな神様を相手に、完全に解放されていない救世権現がここまで戦えたことを考えると、全力時の実力がどれほどなのか気になります。
「半分封印されている=単純に戦闘力も半分」とは限りませんが、少なくとも今回が救世権現の全力ではなかったことは確かです。
太歳星君自身も次は全力で戦うことを望んでいたため、いつか完全な状態の救世権現が戦う場面も見てみたいですね。
太歳星君は愛依を思いやって行動した?
今回の太歳星君は、かなりの功労者だったのではないでしょうか。
救世権現から夜宵を守っただけでなく、詠子に入っていた愛依の魂の座を元の体へ戻し、その後は救世権現との戦闘まで引き受けています。
さらに救世権現との戦いでは、派手な術を連発するのではなく素手での攻防が中心。
消滅の凶星も1つしか使用していませんでした。
愛依は太歳星君との契約によって負担を受けることがあるため、あえて力の使用を抑えていた可能性も考えられます。
それが愛依を思いやった行動だったのか、単純に救世権現との殴り合いを楽しんでいただけなのかは分かりません。
ただ結果だけを見ると、愛依への負担を抑えながら夜宵たちを救っています。
もし今回太歳星君が出てこなければ、救世権現の再封印どころではなかった可能性もあり、実は84話最大の功労者だったのかもしれません。
一方で、夜宵たちの回復には視肉も使われています。
戦闘不能者が複数出るほどの戦いになると、戦闘に勝つだけでなく「戦った後にどう立て直すのか」も今後の課題になりそうです。
夜宵の力が徐々に及ばない敵が現れている?
今回のD堂跡での戦いは、夜宵にとってかなり苦い勝利になりました。
巫女の霊をBランクと評価していましたが、実際には夜宵の想定を大きく上回り、全滅寸前にまで追い込まれています。
これまでも強力な霊は数多く登場しましたが、最近は単純な火力だけでは対処できない敵が増えているように感じます。
夜宵は豊富な知識と手持ちの霊を組み合わせることで格上にも対応してきました。
しかし相手の能力が極端になるほど、一度想定を外したときの被害も大きくなります。
今回も結果として勝利できたものの、夜宵自身が「狙って勝った」とは考えていない様子でした。
今後は攻撃力の高い霊だけでなく、特殊な能力を持つピーキーな霊に対して、どのように対応していくのかも重要になりそうです。
そして九折祐平の登場によって、夜宵一人ですべてに対応するのではなく、専門家の力を借りる方向へ変化していくのかもしれません。
新登場!剛の形代
今回、新たに判明した夜宵の奥の手が「剛の形代」です。
これまで使ってきた無限修復人形を「柔の形代」とするなら、鉄で作られた新しい形代は「剛」。
両者は似ているようで、考え方がかなり違います。
無限修復人形はダメージを受けても修復できることが強みでしたが、剛の形代はそもそも強烈な攻撃そのものに耐えることを目的としているようです。
救世権現のような圧倒的な攻撃力を持つ存在を相手にした場合、修復する前に形代が破壊されてしまえば意味がありません。
そこで「壊されても直す」のではなく、「数発だけでも壊されずに耐える」という発想に切り替えたのでしょう。
その数発の猶予があれば、夜宵が相手を封印できる可能性があります。
今回は実際に使用されませんでしたが、わざわざ仕組みまで紹介されたことを考えると、今後どこかで真価を発揮するのではないでしょうか。
無限修復人形と剛の形代を相手によって使い分けるようになれば、夜宵の防御面もかなり強化されそうです。
九折祐平の実力は?
新たに登場した九折祐平についても、まだ分からないことが多くあります。
本人によれば戍法師門下で、結界術を専門とする陰陽師。
今回、救世権現の攻撃に対して介入できたことを考えると、少なくとも「守る」という点ではかなり高い実力を持っていそうです。
一方で、結界専門ということは攻撃手段をどこまで持っているのかも気になります。
攻撃用の結界が存在するのか、それとも防御や封印、補助に特化した術師なのか。
さらに今回のような負傷者が出た場合に回復まで担当できるのか、結界をどの程度の範囲まで展開できるのかなど、まだ能力の全貌は見えていません。
ただ、夜宵たちに不足していた防御や支援を専門に担当できるのであれば、かなり相性のいい仲間になりそうです。
夜宵本人はまったく歓迎していませんが……。
螢多朗の大人の対応
84話で個人的に印象に残ったのが、螢多朗の対応です。
九折祐平と夜宵が衝突する中、螢多朗は感情的にどちらかの味方をするのではなく、自分たちにも責任があることを認めました。
大学一年生ながら、かなり毅然とした対応だったと思います。
そもそも今回の戦いでは、小学生である夜宵が作戦を考え、仲間を守り、最後の判断まで背負っています。
螢多朗自身も、その状況を当たり前だとは考えていないのでしょう。
特に魂の座を抜かれていた間の記憶が完全に消えているわけではなく、夜宵に助けられたことや、普段の夜宵からは想像できないほどの絶叫が朧げながら残っています。
夜宵に多くを背負わせてしまったことを、今回改めて強く認識したのではないでしょうか。
そして螢多朗自身も、自分が力になれなかったことを悔やんでいます。
九折祐平が夜宵に「他人を頼れ」と指摘した一方で、螢多朗も「夜宵に頼り切らない」方向へ進む必要があるのかもしれません。
今回の敗北に近い経験をきっかけに、螢多朗自身がさらに力を身につけようとする展開にも期待したいです。
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この記事のまとめ

今回は『ダークギャザリング』84話のネタバレ・感想をご紹介しました。
D堂跡での戦いは夜宵たちの勝利で幕を閉じましたが、全滅寸前まで追い込まれた結果を考えると、これまでとは違った苦さの残る決着だったように思います。
特に印象的だったのは、すべてを背負おうとする夜宵に対して、九折祐平が「他人を頼る」という新たな選択肢を示したことです。
螢多朗も自分が力になれなかったことを悔やんでおり、今回の戦いは夜宵だけでなく、仲間たちが今後の戦い方を見直すきっかけになるのかもしれません。
救世権現の底知れない実力、新たな「剛の形代」、そして九折祐平の加入によって、夜宵たちの戦力や関係性がどのように変化していくのか。
D堂跡での激戦を乗り越えた夜宵たちが次にどんな怪異と対峙するのか、今後の展開にも注目です。

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